新品のOリングにパワーステアリングフルードを塗布して、ステアリングラックに取り付ける。
新品のピストンリングにパワーステアリングフルードを塗布して、指でリングをしごいて取り付けやすいように拡張させる。
- ■ 注 意 ■
- 爪などでリングを傷つけない。
- リングの全周を均一に拡張する。
- リングを拡張しすぎない。

ピストンリングをステアリングラックに取り付け、手で押さえてなじませる。

バキュームホース(90999−92002)およびホースクランプ(90460−44002)を使用して、拡張したピストンリングを縮ませる。
ラックカバーチューブが歯面および通気穴を覆う状態でラック先端より約30mm長くなるように切断する。
- ■ 注 意 ■
- ラックカバーチューブはオイルシールの保護に使用するため、チューブの表面の損傷はオイル漏れの原因となる。このため、収縮前のチューブ表面にバリ、亀裂など損傷のないことを確認後、使用する。

新聞紙をステアリングラックの歯面を覆う幅でラックカバーチューブと同等の長さに切断する。
- □ 参 考 □
- 収縮時チューブにラックの歯形が残るのを防止するため新聞紙を使用する。
ラックの歯の谷部にシャシーグリーススペシャルを充てんする。
ラック歯面を覆うように新聞紙をセットする。

ラックカバーチューブを図のような折り目方向で通気穴を覆う位置まで挿入する。
歯の背面側を使用して、図のようにラックをドライヤーの吹き出し口を斜めに当てて、チューブ内のエアをB側へ押し出すようにラックを移動させてA部からB部までチューブを収縮する。
- ■ 注 意 ■
- 歯面側を利用するとチューブに歯形が残りチューブがはずしにくいため、背面側を利用する。
- □ 参 考 □
- チューブの折り目を片側ずつ収縮させるため、ドライヤーは吹き出し口の絞られたものが作業しやすい。

ラックチューブのみ180°回転させる。

歯の背面を利用して、チューブを収縮させる。
新聞紙を抜き取る。
- □ 参 考 □
- 新聞紙が破れた場合、チューブを抜き取り新聞紙を取りはずす。なお、チューブ取り付け時は通気穴を覆う位置まで確実に挿入する。
ラックを回しながら先端C部のみを十分暖め、すばやくチューブをねじりながらラックエンドのねじ穴に押し込む。
- ■ 注 意 ■
- 歯面部を加熱するとチューブ歯形が残りはずしにくいため、先端C部のみを加熱する。

先端に突起、エッジのないことを確認する。
先端に突起、エッジのある場合は再度先端部を暖め、ボールペンなどを利用して、ねじ穴に押し込む。
チューブ表面に傷などないことを確認する。
ステアリングラックのラックカバーチューブおよびピストンリングにパワーステアリングフルードを塗布する。
ステアリングラックをラックハウジングに取り付ける。
ラックカバーチューブを取りはずす。
- ■ 注 意 ■
- ラックカバーチューブは再使用できない。
- ラックカバーチューブ取りはずし後は、ラックオーバーストロークにより歯面および通気穴でオイルシールを損傷するおそれがあるため、コントロールバルブを取り付けるまで必要以上ラックを動かさない。
ステアリングラック端面に保護テープを巻く。

新品のオイルシールのリップ部にパワーステアリングフルードを塗布する。
保護テープにパワーステアリングフルードを塗布する。
オイルシールをステアリングラックに取り付ける。
- ■ 注 意 ■
- オイルシールの取り付け方向を間違えない。
- オイルシールを傾けない。
保護テープを取りはずす。