リヤデイフアレンシヤル キヤリアASSY(ヴェロッサ) オーバーホール(脱着・分解)

    準備品一覧

    □ 参 考 □
    • 構成図はリヤサスペンション27-2 参照
    • 構成図はディファレンシャル29-3 参照
    • 構成図はドライブシャフト・プロペラシャフト・アクスル30-3 参照

  1. ディファレンシャルオイル抜き取り(要領は29-29 参照)
  2. エキゾーストパイプASSY取りはずし(要領は30-13 参照)
  3. プロペラウイズセンタベアリングシヤフトASSY取りはずし(要領は30-13 参照)
  4. SST
    09325-40010

  5. リヤタイヤ取りはずし
  6. リヤアクスルシヤフトナツトLH緩め(要領は30-32 参照)
  7. リヤサスペンシヨンメンバブレ-スLH取りはずし(要領は30-32 参照)
  8. トウコントロ-ルリンクLH切り離し(要領は30-32 参照)
  9. SST
    09610-20012

  10. アツパコントロ-ルア-ムASSYRRLH切り離し(要領は30-32 参照)
  11. SST
    09628-10011

  12. リヤドライブシヤフトASSYLH取りはずし(エンジン型式1G−FE)(要領は30-32 参照)
  13. リヤドライブシヤフトASSYLH取りはずし(エンジン型式JZ系)(要領は30-39 参照)
  14. リヤアクスルシヤフトナツトRH緩め(要領は30-32 参照)
  15. リヤサスペンシヨンメンバブレ-スRH取りはずし(要領は30-32 参照)
  16. トウコントロ-ルリンクRH切り離し(要領は30-32 参照)
  17. SST
    09610-20012

  18. アツパコントロ-ルア-ムASSYRRRH切り離し(要領は30-32 参照)
  19. SST
    09628-10011

  20. リヤドライブシヤフトASSYRH取りはずし(エンジン型式1G−FE)(要領は30-32 参照)
  21. リヤドライブシヤフトASSYRH取りはずし(エンジン型式JZ系)(要領は30-39 参照)
  22. リヤスタビライザリンクASSYLH取りはずし(リヤスタビライザーあり)(要領は27-22 参照)
  23. リヤスタビライザリンクASSYRH取りはずし(リヤスタビライザーあり)(要領は27-22 参照)
  24. リヤスタビライザバ-取りはずし(リヤスタビライザーあり)(要領は27-22 参照)
  25. リヤデイフアレンシヤルキヤリアASSY取りはずし
    1. 1JZ−GTE車,4WD車
      1. ディファレンシャルキャリアASSYをジャッキで支える。
      2. ■ 注 意 ■
        ディファレンシャルキャリアASSYは重量物のため、ジャッキで確実に支える。

      3. ソケットヘキサゴンレンチ12を使用して、Rrクロスメンバ側のボルトのレフト側2本とライト側1本をはずし、ディファレンシャルキャリアを切り離す。
      4. ディファレンシャルキャリアを取りはずす。

    2. 1JZ−FSE車,1G−FE(2WD)車
      1. ディファレンシャルキャリアASSYをジャッキで支える。
      2. ■ 注 意 ■
        ディファレンシャルキャリアASSYは重量物のため、ジャッキで確実に支える。

      3. ソケットヘキサゴンレンチ12を使用して、Rrクロスメンバ側のボルトのレフト側2本をはずし、ディファレンシャルキャリアを切り離す。
      4. ディファレンシャルキャリアを取りはずす。
    3. Frクロスメンバ側のボルト2個をはずし、ディファレンシャルキャリアを切り離す。

    4. ロワーマウントストッパおよびアッパマウントストッパをそれぞれ2個ずつ取りはずす。
  26. リヤデイフアレンシヤルキヤリアカバ-取りはずし
    1. ボルト8本を取りはずす。

    2. ブラスバーおよびハンマーを使用して、ディファレンシャルキャリアカバーを軽くたたいて取りはずす。

    3. ボルトをはずし、リヤディファレンシャルキャリアカバーからリヤディファレンシャルブリーザプラグオイルデフレクタを取りはずす。(1JZ−GTE車、LSD付き車)
  27. リヤデイフアレンシヤルキヤリアASSY固定
    1. ディファレンシャルキャリアASSYをオーバーホールアタッチメントに固定する。

  28. デイフアレンシヤルリングギヤ振れ点検
    1. ダイヤルゲージをリングギヤの背面に直角に当てる。
    2. リングギヤの振れを点検する。
    3. 限 度
      0.07mm

      □ 参 考 □
      振れが限度を超える場合は、リングギヤ取りはずし後、ケースの振れ点検を行う。


  29. ディファレンシャルリングギヤとディファレンシャルドライブピニオンのバックラッシュ点検
    1. ダイヤルゲージをリングギヤの歯面先端に直角に当てる。
    2. ドライブピニオンを固定し、リングギヤを動かしてリングギヤバックラッシュを測定する。
    3. 基準値
      0.13−0.18mm

      ■ 注 意 ■
      リングギヤ円周上の3箇所以上で測定する。


  30. サイドギヤシャフトバックラッシュ点検
    1. ダイヤルゲージをサイドギヤシャフトの歯面先端に直角に当てる。
    2. ピニオンをディファレンシャルケースの方へ固定し、サイドギヤバックラッシュを測定する。
    3. 基準値
      0.05−0.20mm


  31. リヤドライブピニオンコンパニオンフランジRR振れ点検
    1. ダイヤルゲージのレバー式測定子をコンパニオンフランジの内周面に直角に当てる。
    2. コンパニオンフランジの縦振れを測定する。
    3. 限 度
      0.09mm

    4. ダイヤルゲージをコンパニオンフランジ面の図の位置に直角に当てる。
    5. コンパニオンフランジの横振れを測定する。
    6. 限 度
      0.09mm


  32. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフト取りはずし
    1. SSTを使用して、左右のサイドギヤシャフトを取りはずす。
    2. SST
      09520-24010

      □ 参 考 □
      使用するナット M10×P1.25(1G−FE車)
      使用するボルト M12×P1.25(1JZ−GTE車)使用するボルト M10×P1.25(1JZ−GTE車を除くJZ系)


  33. 総合プレロード点検
    1. ソケットレンチ(24mm又は30mm)およびトルクレンチを使用して、ドライブピニオンとリングギヤ歯面を当てた状態でプレロードを測定する。
    2. 基準値
      0.88−1.37N・m{9−14kgf・cm}(1JZ−GTE車)
      0.90−1.35N・m{9.2−13.8kgf・cm}(1JZ−FSE,1G−FE車)


  34. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフトスナツプリング取りはずし
    1. マイナスドライバーを使用して、サイドギヤシャフトスナップリングを取りはずす。
  35. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフトダストカバ-取りはずし
  36. □ 参 考 □
    ダストカバーに損傷がある場合のみ作業を行う。

    1. シャフト部にウエスを巻き、バイスに固定する。
    2. ■ 注 意 ■
      バイスを強く締めすぎない。

    3. 角軸マイナスドライバーおよびハンマーを使用して、ダストカバーを取りはずす。

  37. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフトセレ-シヨンボルト取りはずし(エンジン型式1G−FE)
    1. プレスを使用して、セレーションボルトを取りはずす。
    2. □ 参 考 □
      セレーションボルトに損傷がある場合のみ作業を行う。


  38. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフトオイルシ-ル取りはずし
    1. SSTを使用して、左右のオイルシールを取りはずす。
    2. SST
      09308-00010


  39. リヤドライブピニオンナツト取りはずし
    1. SSTおよびハンマーを使用して、ナットのかしめを解く。
    2. SST
      09930-00010

      ■ 注 意 ■
      • SSTはテーパー面をシャフト側にして使用する。
      • SSTの先端をグラインダー等で削らない。


    3. SSTを使用してフランジを固定し、ソケットレンチ(24mm又は30mm)を使用してナットを取りはずす。
    4. SST
      09330-00021


  40. リヤドライブピニオンコンパニオンフランジRR取りはずし
    1. SSTを使用して、コンパニオンフランジを取りはずす。
    2. SST
      09950-30011(09951-03010,09953-03010,09954-03010,09955-03030,09956-03020)

      ■ 注 意 ■
      SSTのセンターボルト(09953−03010)のねじ部、および先端部に油脂類を塗布して使用する。


  41. リヤデイフアレンシヤルダストデフレクタ取りはずし
  42. □ 参 考 □
    ダストカバーに損傷がある場合のみ作業を行う。

    1. SSTおよびプレスを使用して、ドライブピニオンダストデフレクタを取りはずす。
    2. SST
      09950-00020
      09950-60010(09951-00510)
      09950-70010(09951-07150)


  43. リヤデイフアレンシヤルキヤリアオイルシ-ル取りはずし
    1. SSTを使用して、オイルシールを取りはずす。
    2. SST
      09308-10010


  44. リヤデイフアレンシヤルドライブピニオンオイルスリンガ取りはずし
  45. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングFR取りはずし
    1. SSTを使用して、テーパードローラベアリングFR(インナレース)を取りはずす。
    2. SST
      09556-22010


  46. リヤデイフアレンシヤルドライブピニオンベアリングスペ-サ取りはずし
  47. リヤデイフアレンシヤルケ-ス取りはずし
    1. ベアリングキャップとディファレンシャルキャリアに合わせマークを付ける。
    2. ボルト各4本をはずし、ベアリングキャップ2個を取りはずす。
    3. ■ 注 意 ■
      ベアリングキャップとキャリアは一体で加工されているため組み合せを変えない。


    4. SSTを使用して、サイドギヤシャフトワッシャを取りはずす。
    5. SST
      09504-22011


    6. ディファレンシャルケースをケースベアリング(アウターレース)とともに取りはずす。
    7. ■ 注 意 ■
      ケースベアリング(アウタレース)に左右(背面側、歯面側)の識別マークを付けるかまたは別々に整理する。

  48. デイフアレンシヤルドライブピニオン取りはずし
  49. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングRR取りはずし
    1. SSTおよびプレスを使用して、ドライブピニオンからテーパードローラベアリングRR(インナレース)を取りはずす。
    2. SST
      09950-00020

    3. ドライブピニオンワッシャを取りはずす。

  50. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングFR取りはずし
    1. ブラスバーおよびハンマーを使用して、テーパードローラベアリングFR(アウタレース)を軽く均等にたたきながら取りはずす。

  51. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングRR取りはずし
    1. ブラスバーおよびハンマーを使用して、テーパードローラベアリングRR(アウタレース)を軽く均等にたたきながら取りはずす。

  52. リヤデイフアレンシヤルリングギヤボルトロツクプレ-ト取りはずし
    1. ディファレンシャルケースとリングギヤに合わせマークを付ける。
    2. 角軸マイナスドライバーおよびハンマーを使用して、ロックプレートのかしめを解く。
    3. ボルト10本およびロックプレート5枚を取りはずす。

  53. デイフアレンシヤルリングギヤ取りはずし
    1. プラスチックハンマーを使用して、リングギヤ外周を均等にたたいて取りはずす。

  54. リヤデイフアレンシヤルケ-スベアリング取りはずし
  55. □ 参 考 □
    ケースベアリングまたはディファレンシャルケース交換時以外は、取りはずさない。

    1. SSTを使用して、ディファレンシャルケースからケースベアリング(インナレース)2個を取りはずす。
    2. SST
      09950-40011(09951-04020,09952-04010,09953-04030,09954-04010,09955-04061,09957-04010,09958-04011)

      ■ 注 意 ■
      • SSTのセンターボルト(09953−04030)のねじ部、および先端部に油脂類を塗布して使用する。
      • ベアリングのケージを変形させない。
      • ディファレンシャルケースの切り欠き部よりベアリングのインナレースにSSTのツメをかける。


  56. ディファレンシャルケースASSY分解(ディファレンシャル2ピニオン)
    1. ピンポンチおよびハンマーを使用して、ピニオンシャフトピンを打ち抜く。
    2. ディファレンシャルケースASSYから下記部品を取りはずす。
      1. ディファレンシャルドライブピニオン2個
      2. ピニオンスラストワッシャ2枚
      3. ディファレンシャルピニオンシャフト
      4. ディファレンシャルサイドギヤ2個
      5. サイドスラストワッシャ2枚

  57. ディファレンシャルケースASSY分解(ディファレンシャル4ピニオン)
    1. ディファレンシャルケースRHとディファレンシャルケースLHに合わせマークをつける。
    2. ボルト8本をはずし、ディファレンシャルケースRHとディファレンシャルケースLHを切り離す。
    3. ディファレンシャルケースASSYから下記部品を取りはずす。
      1. ディファレンシャルドライブピニオン4個
      2. ピニオンスラストワッシャ4枚
      3. リヤディファレンシャルスパイダ
      4. ディファレンシャルサイドギヤ2個
      5. サイドスラストワッシャ2枚

  58. デイフアレンシヤルサイドギヤおよびデイフアレンシヤルピニオン摩耗点検
  59. デイフアレンシヤルケース亀裂,損傷の有無点検
  60. リヤデイフアレンシヤルケ-ス取り付け(ディファレンシャル2ピニオン)
    1. スラストワッシャをサイドギヤに取り付ける。
    2. ■ 注 意 ■
      • スラストワッシャ、サイドギヤ、ピニオンなどの取り付け時には、ゴミ、切り粉などの付着がないことを確認する。
      • サイドギヤまたはピニオンを交換する際、サイドギヤとピニオンは、必ずセットで交換する。
      • 各摺動部、回転部にハイポイドギヤオイルSXを塗布する。

    3. サイドギヤ(ワッシャ付き)、ピニオン、ピニオンシャフトおよびピニオンスラストワッシャを取り付ける。
    4. ■ 注 意 ■
      ピニオンシャフトの固定用穴とケースの穴を合わせる。

    5. サイドギヤシャフトを左右取り付ける。
    6. ■ 注 意 ■
      サイドギヤシャフトスナップリングは取り付けない。

    7. サイドギヤをディファレンシャルケースの方へ固定し、バックラッシュを点検する。
    8. 基準値
      0.05−0.20mm


    9. サイドギヤのバックラッシュが基準値内になり、かつスムースに回るようにスラストワッシャを選択し、調整する。
    10. □ 参 考 □

      [1JZ−FSE,1G−FE車]

      品番
      厚さ[mm]
      41361−30040
      0.96−1.04
      41361−30050
      1.06−1.14
      41361−30060
      1.16−1.24
      41361−30070
      1.26−1.34
      41361ー30080
      1.36−1.44
      41361ー30090
      1.46−1.54
      41361ー30100
      1.56−1.64

    11. ピンポンチおよびハンマーを使用して、ピニオンシャフトピンをリングギヤの歯面側から打ち込む。

    12. ポンチおよびハンマーを使用して、ディファレンシャルケースのピン穴外周をかしめる。

  61. リヤデイフアレンシヤルケ-ス取り付け(ディファレンシャル4ピニオン)
    1. スラストワッシャをサイドギヤに取り付ける。
    2. ■ 注 意 ■
      • スラストワッシャ、サイドギヤ、ピニオンなどの取り付け時には、ゴミ、切り粉などの付着がないことを確認する。
      • サイドギヤまたはピニオンを交換する際、サイドギヤとピニオンは、必ずセットで交換する。
      • 各摺動部、回転部にハイポイドギヤオイルSXを塗布する。

    3. サイドギヤ(ワッシャ付き)、ピニオン、およびピニオンスラストワッシャをリヤディファレンシャルスパイダに取り付ける。
    4. ■ 注 意 ■
      リヤディファレンシャルスパイダの固定穴とケースの穴を合わせる。

    5. スパイダASSYをディファレンシャルケースRHに取り付ける。

    6. サイドギヤシャフトを取り付ける。
    7. ■ 注 意 ■
      サイドギヤシャフトスナップリングは取り付けない。

    8. サイドギヤシャフトを固定して、ディファレンシャルケースRH側のサイドギヤバックラッシュをピニオン側で点検する。
    9. 基準値
      0.05−0.20mm

      ■ 注 意 ■
      ピニオンはディファレンシャルケースに押し付けて点検する。


    10. ディファレンシャルLH側にサイドギヤ、ピニオンおよびスパイダを取り付け、前と同様の作業を行う。
    11. 基準値外の場合は、左右両側ともスラストワッシャを表より選択し、バックラッシュを基準値内にする。
    12. □ 参 考 □

      [1JZ−GTE(AT)車]

      品番
      厚さ[mm]
      41361−24010
      0.88−0.92
      41361−24020
      0.98−1.02
      41361−24030
      1.08−1.12
      41361−24040
      1.18−1.22
      41361−24050
      1.28−1.32

    13. ディファレンシャルケースライト側の合わせマークをレフト側の合わせマークに合わせ、ディファレンシャルピニオンとサイドギヤの歯がかみあうように取り付ける。
    14. プラスチックハンマーを使用して、ディファレンシャルケースを軽くたたいて、かん合させる。
    15. ボルト8本で、ディファレンシャルケースを取り付ける。
    16. 基準値
      T=47N・m{480kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      ボルトの締め付けは、対角線に相対する順に行い、数回に分けて締め付ける。

  62. デイフアレンシヤルリングギヤ取り付け
    1. ディファレンシャルケースのリングギヤ合わせ面の油脂および水分を十分に清掃する。
    2. リングギヤを熱湯などで100°Cに加熱する。
    3. ■ 警 告 ■
      リングギヤが高温なので厚手の手袋などで手を保護する。

    4. ディファレンシャルケースとリングギヤの合わせマークを合わせて、リングギヤを素早く取り付ける。
    5. ■ 注 意 ■
      ディファレンシャルケースのボルト穴とリングギヤのねじ穴を合わせる。


  63. リヤデイフアレンシヤルリングギヤボルト取り付け
    1. 新品のロックプレート5個を介して、セットボルト10本を締め付ける。
    2. 基準値
      T=96.5N・m{985kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      • ボルトの締め付けは、対角線に相対する順に行い、数回に分けて締め付ける。
      • ボルトはリングギヤが十分に冷えてから締め付ける。


    3. タガネおよびハンマーを使用して、ロックプレートのツメを起こし、回り止めをする。
    4. ■ 注 意 ■
      ボルトの2面幅に接触するツメは、2面幅部と密着するまで折り曲げる。またボルトの山部と接触してツメ部が2分割になる場合は、ボルトの締め側を密着させる。


  64. リヤデイフアレンシヤルケ-スベアリング取り付け
    1. SSTおよびプレスを使用して、ディファレンシャルケースにベアリング2個を圧入する。
    2. SST
      09710-30012(09710-04081)
      09950-60010(09951-00600)
      09950-70010(09951-07100)

      ■ 注 意 ■
      • SSTをディファレンシャルケースの中心に合わせる。
      • ベアリング交換時は、ベアリングアウタレースも交換する。


  65. デイフアレンシヤルリングギヤ振れ点検
    1. ディファレンシャルケースをキャリアに取り付け、ベアリングにガタがない程度にシャフトワッシャを取り付ける。
    2. ■ 注 意 ■
      左右のベアリングアウタレースを間違えないように取り付ける。

    3. ボルト各2本で、左右のベアリングキャップを取り付ける。
    4. 基準値
      T=85.3N・m{870kgf・cm}

    5. ダイヤルゲージをリングギヤの背面に直角に当てる。

    6. リングギヤの振れを点検する。
    7. 限度
      0.07mm

    8. ディファレンシャルケースを取りはずす。
  66. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングRR取り付け
    1. SSTおよびプレスを使用して、テーパードローラベアリングRR(アウタレース)を圧入する。
    2. SST
      09950-60020(09951-00790)
      09950-70010(09951-07200)


  67. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングFR取り付け
    1. SSTおよびプレスを使用して、テーパードローラベアリングベアリングFR(アウタレース)を圧入する。
    2. SST
      09950-60020(09951-00720)
      09950-70010(09951-07100)


  68. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングRR取り付け
    1. ドライブピニオンにドライブピニオンワッシャを取り付ける。
    2. □ 参 考 □
      • ドライブピニオンワッシャは取りはずし前と同じ厚さのものを取り付ける。
      • ドライブピニオンワッシャに方向性はない。

    3. SSTおよびプレスを使用して、ドライブピニオンにテーパードローラベアリングRR(インナレース)を圧入する。
    4. SST
      09506-30012


  69. デイフアレンシヤルドライブピニオン取り付け
  70. リヤデイフアレンシヤルドライブピニオンオイルスリンガ取り付け
  71. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングFR取り付け
  72. デイフアレンシヤルドライブピニオンプレロード調整
    1. SSTを使用して、コンパニオンフランジを取り付ける。
    2. SST
      09950-30012(09951-03010,09953-03010,09954-03010,09955-03030,09956-03020)

      ■ 注 意 ■
      • スペーサを取り付けていないので、コンパニオンフランジはドライブピニオンのガタが少し残る程度まで取り付ける。
      • SSTのセンターボルト(09953−03010)のねじ部および先端部に油脂類を塗布して使用する。


    3. SSTおよびソケットレンチ(24mm又は30mm)を使用して、新品のナットを規定のプレロードになるように少しずつ締め付ける。
    4. SST
      09330-00021

      限度
      T=337.8N・m{3445kgf・cm}(1JZ−GTE車)
      T=223N・m{2275kgf・cm}(除く1JZ−GTE車)

      ■ 注 意 ■
      • ナットとドライブピニオンのねじ部にハイポイドギヤオイルLSDを塗布する。
      • スペーサが入っていないので、ナットは少しずつ締め付け、絶対に締めすぎない。


    5. 正転、逆転を数回行い、ベアリングをなじませる。
    6. ドライブピニオンの起動トルクを点検する。
    7. ベアリング再使用時

      仕様
      起動トルク[N・m{kgf・cm}]
      1JZ−GTE車
      0.39−0.69{4−7}
      1JZ−FSE,1G−FE車
      0.41−0.66{4.2−6.7}

      ベアリング新品時

      仕様
      起動トルク[N・m{kgf・cm}]
      1JZ−GTE車
      0.88−1.47{9−15}
      1JZ−FSE,1G−FE車
      1.30−1.90{13.3−19.4}
      ■ 注 意 ■
      • 総合プレロード測定のため、プレロードを記録しておく。
      • ベアリング新品時は、ハイポイドギヤオイルをつけないこと。(防錆油にて測定のこと)


    8. ディファレンシャルケースをキャリアに取り付ける。
  73. デイフアレンシヤルリングギヤ振れ点検
  74. リヤデイフアレンシヤルケ-ス取り付け
    1. ケースベアリング(インナレースLH・RH)にケースベアリング(アウタレースLH・RH)を取り付ける。
    2. ■ 注 意 ■
      ベアリングアウターレースは、左右を間違えない。

    3. ディファレンシャルケースをキャリアに取り付ける。
  75. ディファレンシャルリングギヤとディファレンシャルドライブピニオンのバックラッシュ点検
    1. ダイヤルゲージをリングギヤの歯面先端に直角に当てドライブピニオンのフランジを固定し、リングギヤを動かして点検する。
    2. 基準値
      0.13−0.18mm

      ■ 注 意 ■
      リングギヤ円周上の3箇所以上で点検する。


  76. ディファレンシャルリングギヤとディファレンシャルドライブピニオンのバックラッシュ調整
    1. リングギヤ背面側にリングギヤのバックラッシュがほぼ基準値内に入るようなシャフトワッシャを選択して取り付ける。
    2. □ 参 考 □
      • ケースベアリングが新品の場合は、シャフトワッシャを厚さの薄いものから選択して取り付ける。
      • ケースベアリングが再使用の場合は、シャフトワッシャを分解前と同じ厚さのものから取り付ける。

      □ 参 考 □

      [1JZ−GTE車]

      品番
      厚さ[mm]
      90201−52001
      2.57−2.59
      90564−46014
      2.59−2.61
      90564−46015
      2.61−2.63
      90201−52003
      2.63−2.65
      90564−46016
      2.65−2.67
      90564−46017
      2.67−2.69
      90201−52005
      2.69−2.71
      90564−46018
      2.71−2.73
      90564−46019
      2.73−2.75
      90201−52007
      2.75−2.77
      90564−46020
      2.77−2.79
      90564−46021
      2.79−2.81
      90201−52009
      2.81−2.83
      90564−46022
      2.83−2.85
      90564−46023
      2.85−2.87
      90201−52011
      2.87−2.89
      90564−46024
      2.89−2.91
      90564−46025
      2.91−2.93
      90201−52013
      2.93−2.95
      90564−46026
      2.95−2.97
      90564−46027
      2.97−2.99
      90201−52015
      2.99−3.01
      90564−46028
      3.01−3.03
      90564−46029
      3.03−3.05
      90201−52017
      3.05−3.07
      90564−46030
      3.07−3.09
      90564−46031
      3.09−3.11
      90201−52019
      3.11−3.13
      90564−46032
      3.13−3.15
      90564−46033
      3.15−3.17
      90201−50021
      3.17−3.19
      90564−46034
      3.19−3.21
      90564−46035
      3.21−3.23
      90201−52023
      3.23−3.25
      90564−46036
      3.25−3.27
      90564−46037
      3.27−3.29
      90201−52025
      3.29−3.31
      90564−46038
      3.31−3.33
      90564−46039
      3.33−3.35
      90201−52027
      3.35−3.37
      90564−46040
      3.37−3.39
      90564−46041
      3.39−3.41
      90201−52029
      3.41−3.43
      90564−46042
      3.43−3.45
      90564−46043
      3.45−3.47
      90201−52031
      3.47−3.49

      [1JZ−FSE,1G−FE車]

      品番
      厚さ[mm]
      90201−65007
      2.57−2.59
      90564−65001
      2.59−2.61
      90564−65002
      2.61−2.63
      90201−65009
      2.63−2.65
      90564−65003
      2.65−2.67
      90564−65004
      2.67−2.69
      90201−65011
      2.69−2.71
      90564−65005
      2.71−2.73
      90564−65006
      2.73−2.75
      90201−65013
      2.75−2.77
      90564−65007
      2.77−2.79
      90564−65008
      2.79−2.81
      90201−65015
      2.81−2.83
      90564−65009
      2.83−2.85
      90564−65010
      2.85−2.87
      90201−65017
      2.87−2.89
      90564−65011
      2.89−2.91
      90564−65012
      2.91−2.93
      90201−65019
      2.93−2.95
      90564−65013
      2.95−2.97
      90564−65014
      2.97−2.99
      90201−65021
      2.99−3.01
      90564−65015
      3.01−3.03
      90564−65016
      3.03−3.05
      90201−65023
      3.05−3.07
      90564−65017
      3.07−3.09
      90564−65018
      3.09−3.11
      90201−65025
      3.11−3.13
      90564−65019
      3.13−3.15
      90564−65020
      3.15−3.17
      90201−65027
      3.17−3.19
      90564−65021
      3.19−3.21
      90564−65022
      3.21−3.23
      90201−65029
      3.23−3.25

    3. プラスチックハンマーを使用して、リングギヤを軽くたたき、ケースベアリングとシャフトワッシャを十分落ち着かせる。

    4. ダイヤルゲージをリングギヤの歯面先端に直角に当てる。

    5. コンパニオンフランジを固定し、リングギヤを動かしてバックラッシュを点検する。
    6. 参考値
      0.13mm

    7. 基準値外の場合は、リングギヤのバックラッシュが参考値付近になるようにシャフトワッシャを選択して、リングギヤ背面側に取り付ける。

    8. リングギヤ歯面側のケースベアリングアウタレース端面とキャリアのすき間が0か、または0に近いシャフトワッシャのうち一番厚いものを選択する。

    9. プラスチックハンマーを使用して、リングギヤを軽くたたき、ケースベアリングを十分落ち着かせる。
    10. ダイヤルゲージをリングギヤの歯面先端に直角に当てる。
    11. コンパニオンフランジを固定し、リングギヤを動かしてバックラッシュを点検する。
    12. 基準値
      0.13−0.18mm


    13. 基準値外の場合は、左右のシャフトワッシャの厚さを同量ずつ増減させて基準値内にする。
  77. ディファレンシャルサイドベアリングプレロード調整
    1. リングギヤのバックラッシュ調整後、リングギヤ歯面側のシャフトワッシャを取りはずす。
    2. マイクロメーターを使用して、シャフトワッシャの厚さを点検する。
    3. 取りはずしたシャフトワッシャより0.06−0.09mm厚いシャフトワッシャを選択する。
    4. ■ 注 意 ■
      指で2/3程度まで挿入できるシャフトワッシャを取り付ける。


    5. SSTおよびハンマーを使用して、シャフトワッシャを打ち込む。
    6. SST
      09504-22011


    7. ベアリングキャップとディファレンシャルキャリアの合わせマークを合わせて、ベアリングキャップを取り付ける。

    8. ボルト各2本で、左右のベアリングキャップを締め付ける。
    9. 基準値
      T=85.3N・m{870kgf・cm}

    10. ダイヤルゲージをリングギヤの歯面先端に直角に当てる。

    11. コンパニオンフランジを固定し、リングギヤを動かしてバックラッシュを点検する。
    12. 基準値
      0.13−0.18mm

    13. 基準値外の場合は、左右シャフトワッシャの厚さを同量ずつ増減させて基準値内にする。
  78. 総合プレロード測定
    1. ソケットレンチ(24mm又は30mm)およびトルクレンチを使用して、ドライブピニオンとリングギヤの歯面を当てた状態で起動トルクを点検する。
    2. 基準値
      総合プレロード=ドライブピニオンプレロード+0.39−0.59N・m{+4−6kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      基準値外の場合はリングギヤ歯面側のシャフトワッシャで調整する。


  79. デイフアレンシヤルリングギヤとドライブピニオンの歯当たり点検
    1. リングギヤの歯面両側に光明丹を薄く均一に塗布し、リングギヤを数回、正転、逆転させる。光明丹が示すパターンが歯当たり位置である。
    2. ■ 注 意 ■
      リングギヤ円周上4箇所で当たり状態を見る。



    3. 歯当たりが不良の場合は、ドライブピニオンワッシャを表より選択し、テーパードローラベアリングRR(インナレース)をはずして再取り付けする。
    4. ■ 注 意 ■
      フェース当たり、フランク当たりの場合はバックラッシュ基準値内で調整可能な場合もある。


    5. 歯当たりが不良の場合は、ドライブピニオンワッシャを表より選択し、テーパードローラベアリングRR(アウタレース)をはずして再取り付けする。
    6. ■ 注 意 ■
      フェース当たり、フランク当たりの場合はバックラッシュ基準値内で調整可能な場合もある。

      □ 参 考 □

      ドライブピニオンワッシャの種類

      品番
      厚さ[mm]
      90201−35497
      1.69−1.71
      90201−35498
      1.72−1.74
      90201−35499
      1.75−1.77
      90201−35500
      1.78−1.80
      90201−35501
      1.81−1.83
      90201−35502
      1.84−1.86
      90201−35503
      1.87−1.89
      90201−35504
      1.90−1.92
      90201−35505
      1.93−1.95
      90201−35506
      1.96−1.98
      90201−35507
      1.99−2.01
      90201−35508
      2.02−2.04
      90201−35509
      2.05−2.07
      90201−35510
      2.08−2.10
      90201−35511
      2.11−2.13
      90201−35512
      2.14−2.16
      90201−35513
      2.17−2.19
      90201−35514
      2.20−2.22
      90201−35515
      2.23−2.25
      90201−35516
      2.26−2.28
      90201−35517
      2.29−2.31
      90201−35518
      2.32−2.34

  80. リヤドライブピニオンナツト取りはずし
  81. リヤドライブピニオンコンパニオンフランジRR取りはずし
  82. リヤデイフアレンシヤルドライブピニオンオイルスリンガ取りはずし
  83. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングFR取りはずし
  84. リヤデイフアレンシヤルドライブピニオンベアリングスペ-サ取り付け
    1. ドライブピニオンに新品のスペーサを取り付ける。
    2. ■ 注 意 ■
      内径の大きい方をリヤ側へ向ける。


  85. リヤドライブピニオンテ-パ-ドロ-ラベアリングFR取り付け
  86. リヤデイフアレンシヤルドライブピニオンオイルスリンガ取り付け
  87. リヤデイフアレンシヤルキヤリアオイルシ-ル取り付け
    1. 新品のオイルシールのリップ部にMPグリースNo.2を塗布する。
    2. SSTおよびハンマーを使用して、新品のオイルシールを打ち込む。
    3. SST
      09554-22010

      基準値
      2.0±0.45mm(キャリア端面より)

      ■ 注 意 ■
      オイルシールはまっすぐになるように均等にたたいて打ち込む。


  88. リヤデイフアレンシヤルダストデフレクタ取り付け
    1. SSTおよびプレスを使用して、新品のダストデフレクタを圧入する。
    2. SST
      09636-20010

      ■ 注 意 ■
      • 圧入時は、ダストデフレクタを確認しながら、少しずつゆっくりと行い、圧入し過ぎない。
      • 圧入時にバリが発生した場合は取り除く。


  89. リヤドライブピニオンコンパニオンフランジRR取り付け
    1. SSTを使用して、コンパニオンフランジを取り付ける。
    2. SST
      09950-30011(09951-03010,09953-03010,09954-03010,09955-03030,09956-03020)

      ■ 注 意 ■
      SSTのセンターボルト(09953−03010)のねじ部、および先端部に油脂類を塗布して使用する。

    3. 新品のナットのねじ部にハイポイドギヤオイルLSDを塗布する。

    4. SSTを使用してフランジを固定し、ソケットレンチ(24mm又は30mm)およびトルクレンチを使用してプレロードを確認しながらナットを締め付ける。
    5. SST
      09330-00021

      限度
      T=337.8N・m{3445kgf・cm}(1JZ−GTE車)
      T=223N・m{2275kgf・cm}(1JZ−FSE,1G−FE車)


  90. デイフアレンシヤルドライブピニオンプレロード調整
    1. ソケットレンチ(24mm又は30mm)およびトルクレンチを使用して、ドライブピニオンとリングギヤのバックラッシュの範囲内で起動トルクを点検する。
    2. 基準値

      ベアリング再使用時

      仕様
      起動トルク[N・m{kgf・cm}]
      1JZ−GTE車
      0.49−0.78{5−8}
      1JZ−FSE,1G−FE車
      0.41−0.66{4.2−6.7}

      ベアリング新品時

      仕様
      起動トルク[N・m{kgf・cm}]
      1JZ−GTE車
      0.98−1.57{10−16}
      1JZ−FSE,1G−FE車
      1.3−1.9{13.3−19.4}

      ■ 注 意 ■
      ベアリングをなじませるため、フランジの正転、逆転を数回行った後に測定する。

    3. プレロードが過大の場合は、ベアリングスペーサを交換する。
    4. プレロードが不足の場合は、ナットを5−10°ずつ増し締めしてプレロードを点検し、基準値になるように繰り返し調整する。
    5. ナットの締め付けトルクが限度値を超えてもプレロード不足の場合はナットを一度ゆるめて、ナットおよびドライブピニオンのねじ山がつぶれていないか点検する。
    6. 異常がなければ、スペーサを交換し、ねじ部にハイポイドギヤオイルLSDを塗布したのち作業を繰り返す。
  91. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフトオイルシ-ル取り付け
    1. 新品のオイルシールのリップ部にMPグリースNo.2を薄く塗布する。
    2. SSTおよびハンマーを使用して、新品のオイルシール2個を図の位置まで打ち込む。
    3. SST
      09554-22010

      基準値
      仕様
      打ち込み量(キャリア端面より)
      1JZ−GTE車
      0±0.5mm
      1JZ−FSE,1G−FE車
      0.5±0.5mm


  92. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフトセレ-シヨンボルト取り付け(エンジン型式1G−FE)
    1. プレスを使用して、新品のセレーションボルトを取り付ける。
    2. □ 参 考 □
      セレーションボルトをはずした場合のみ作業を行う。


  93. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフトダストカバ-取り付け
    1. プレス、鉄片およびSSTを使用して、新品のダストカバーをサイドギヤシャフトに当たるまで圧入する。
    2. SST
      09710-30055

      ■ 注 意 ■
      • 圧入時は、ダストカバーを確認しながら、少しずつゆっくりと行い、圧入し過ぎない。
      • 圧入時にバリが発生した場合は取り除く。


  94. 総合プレロード点検
    1. ソケットレンチ(24mm又は30mm)およびトルクレンチを使用して、ドライブピニオンとリングギヤ歯面を当てた状態で起動トルクを点検する。
    2. 基準値
      総合プレロード=ドライブピニオンプレロード+0.39−0.59N・m{+4−6kgf・cm}


  95. リヤデイフアレンシヤルサイドギヤシヤフト取り付け
    1. スナップリングにMPグリースNo.2を薄く塗布する。
    2. SSTを使用して、サイドギヤシャフトをディファレンシャルケースに打ち込む。
    3. SST
      09520-24010

      ■ 注 意 ■
      サイドギヤシャフトを、斜めに打ち込まない。斜めに打ち込んだ場合は、スナップリングを新品に取り替え、再度打ち込む。

      □ 参 考 □
      • 使用するナット・・・・・・M10×P1.25(1G−FE車)
      • 使用するボルト・・・・・・M12×P1.25(1JZ−GTE車)
      • 使用するボルト・・・・・・M10×P1.25(1JZ−GTE車を除くJZ系)
      • サイドギヤシャフトが完全に打ち込まれていることを、SSTの反発力の変化あるいは音質の変化で判断する。

      ■ 注 意 ■
      • 取り付け時、オイルシールを傷つけない。
      • スナップリングはサイドギヤシャフトの溝に確実に取り付ける。
      • スナップリングは切り口を下向きにして取り付ける。


    4. サイドギヤシャフトをディファレンシャルピニオンシャフトに当てた状態にし、左右のサイドギヤシャフトフランジ面間の寸法Aを外パスなどで測定する。
    5. 限度
      仕様
      A[mm]
      1JZ−GTE(MT)車1JZ−GTE(A/T,LSD付き)車
      279.20
      1JZ−GTE(A/T,LSD無し)車
      279.10
      1JZ−FSE(LSD付き)車
      264.30
      1G−FE(LSD付き)車
      242.60
      1JZ−FSE(LSD無し)車
      263.20
      1G−FE(LSD無し)車
      241.50



  96. リヤドライブピニオンナツト取り付け
    1. タガネおよびハンマーを使用して、ナットをかしめる。

  97. リヤデイフアレンシヤルキヤリアASSY取りはずし
    1. ディファレンシャルキャリアASSYをオーバーホールアタッチメントから取りはずす。
  98. シールパッキン塗布
    1. ディファレンシャルキャリアおよびキャリアカバーに付着しているシールパッキンを、スクレーパーおよびワイヤブラシを使用して、清掃した後、洗浄液などで油分を落とす。
    2. ■ 注 意 ■
      取り付け面を傷つけない。

    3. ボルトで、リヤディファレンシャルキャリアカバーにリヤディファレンシャルブリーザプラグオイルデフレクタを取り付ける。(1JZ−GTE車、LSD付き車)
    4. 基準値
      T=8.0N・m{82kgf・cm}

    5. キャリアカバーにシールパッキン1281を塗布する。
    6. ■ 注 意 ■
      • シールパッキンの塗布は、f2−f3mmで塗布切れしない。
      • 塗り始めと終わりは、10mm以上オーバーラップさせること。
      • シールパッキン塗布後、3分以内に取り付ける。
      • カバー取り付け後、すぐにオイルを注入したり、走行したりせず、1時間以上放置する。また、その後12時間以上急激な加減速を避ける。


  99. リヤデイフアレンシヤルキヤリアカバ-取り付け
    1. ボルト8本でディファレンシャルキャリアカバーを取り付ける。
    2. 基準値
      T=46.6N・m{475kgf・cm}


  100. リヤデイフアレンシヤルキヤリアASSY取り付け
    1. 1JZ−GTE車,4WD車
      1. ディファレンシャルキャリアASSYをジャッキで支える。
      2. 新品のボルト2個で、Rrクロスメンバにディファレンシャルキャリアを仮付けする。
      3. ソケットヘキサゴンレンチ12を使用して、新品のボルト左側2本と右側1本で、デフマウント、アッパストッパおよびロアストッパを介して、Rrクロスメンバ側にディファレンシャルキャリアを仮付けする。

    2. 1JZ−FSE車,1G−FE(2WD)車
      1. ディファレンシャルキャリアASSYをジャッキで支える。
      2. 新品のボルト2個で、Rrクロスメンバにディファレンシャルキャリアを仮付けする。
      3. ソケットヘキサゴンレンチ12を使用して、新品のボルト左側2本で、デフマウント、アッパストッパおよびロアストッパを介して、Rrクロスメンバ側にディファレンシャルキャリアを仮付けする。
    3. シックネスゲージを使用して、Rrクロスメンバ側のデフマウントとディファレンシャルキャリアのすき間を点検する。
    4. 基準値
      0±0.5mm


    5. 1JZ−GTE車,4WD車
      1. ソケットヘキサゴンレンチ12を使用して、Rrクロスメンバ側の各ボルトを締め付ける。
      2. 基準値
        T=142.2N・m{1450kgf・cm}


    6. 1JZ−FSE車,1G−FE(2WD)車
      1. ソケットヘキサゴンレンチ12を使用して、Rrクロスメンバ側の各ボルトを締め付ける。
      2. 基準値
        T=142.2N・m{1450kgf・cm}

    7. Frクロスメンバ側のボルトを本締めする。
    8. 基準値
      T=95.1N・m{970kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      • デフマウントを本締めする場合は、内筒部および、ゴム部が傾かないようにする。
      • Frデフマウントをボルトで取り付ける時、ロアストッパの廻り止めピンを固定し、Frデフマウントの内筒部が共廻りしないようにする。


  101. リヤスタビライザバ-取り付け(リヤスタビライザーあり)(要領は27-22 参照)
  102. リヤスタビライザリンクASSYLH取り付け(リヤスタビライザーあり)(要領は27-22 参照)
  103. リヤスタビライザリンクASSYRH取り付け(リヤスタビライザーあり)(要領は27-22 参照)
  104. リヤドライブシヤフトASSYRH点検(要領は30-32 参照)
  105. リヤドライブシヤフトASSYRH取り付け(エンジン型式1G−FE)(要領は30-32 参照)
  106. リヤドライブシヤフトASSYRH取り付け(エンジン型式JZ系)(要領は30-39 参照)
  107. アツパコントロ-ルア-ムASSYRRRH取り付け(要領は30-32 参照)
  108. トウコントロ-ルリンクRH取り付け(要領は30-32 参照)
  109. リヤサスペンシヨンメンバブレ-スRH取り付け(要領は30-32 参照)
  110. リヤドライブシヤフトASSYLH点検(要領は30-32 参照)
  111. リヤドライブシヤフトASSYLH取り付け(エンジン型式1G−FE)(要領は30-32 参照)
  112. リヤドライブシヤフトASSYLH取り付け(エンジン型式JZ系)(要領は30-39 参照)
  113. アツパコントロ-ルア-ムASSYRRLH取り付け(要領は30-32 参照)
  114. トウコントロ-ルリンクLH取り付け(要領は30-32 参照)
  115. リヤサスペンシヨンメンバブレ-スLH取り付け(要領は30-32 参照)
  116. プロペラウイズセンタベアリングシヤフトASSY取り付け(要領は30-13 参照)
  117. ジヨイントアングル点検(要領は30-13 参照)
  118. SST
    09370-50010

  119. エキゾーストパイプASSY取り付け(要領は30-13 参照)
  120. ディファレンシャルオイル補充
  121. ディファレンシャルオイル点検(要領は29-6 参照)
  122. リヤタイヤ取り付け