DTC C0273/13 ABSモーターリレー回路断線

 DTC C0274/14 ABSモーターリレー回路ショート

準備品一覧

機能説明

ABSモータリレーはABSポンプモータに電力を供給する。ABSまたはBAが作動している間、スキッドコントロールコンピュータASSYはABSモータリレーのスイッチをONにしてABSポンプモータを作動させる。

DTC No.
DTC検出状況
不具合箇所
C0273/13
1.IG端子電圧9.5−17.2VでモーターリレーON直後、モータリレー内接点OFF状態が0.12秒以上継続
2.IG端子電圧が9.5V以下となり、リレーON時にリレー接点がONにならないまま0.12秒以上経過
  • ABSモータリレー
  • ブレーキアクチュエータASSY
  • スキッドコントロールコンピュータASSY
C0274/14
IG端子電圧が10−14VでモータリレーOFF時、モータリレー内接点ON状態が4秒以上継続
  • ABSモータリレー
  • ブレーキアクチュエータASSY
  • スキッドコントロールコンピュータASSY

回路図

点検手順

手順1
ヒューズ点検(ABS2 40A)
  1. ヒューズ(ABS2 40A)が正常か点検する。

      NG
      ヒューズ交換
      OK
      次の手順へ

手順2
アクティブテスト

SST
09991-60101
09991-60300
  1. SST(S2000)を使用して、画面に従い、ABSモータリレーおよびABSモーターが正常に作動する(作動音がする)ことを確認する。

  2. NG(ABSモータリレーが作動しない)
    NG(ABSモータリレーは作動するが、ABSモータが回らない)
    OK
      B
      C
      A
      次の手順へ

手順3
ABSモ-タリレ-単体点検

SST
09082-00030
09083-00150
  1. 抵抗および導通点検

    1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、各端子間の抵抗を測定する。


    2. 基準値
      1(R+)⇔2(MR)端子間・・・80−133Ω
      3(BM)⇔4(N.C.)端子間・・・0Ω
      3(BM)⇔5(+BM)端子間・・・10MΩ以上
    3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、1(R+)⇔2(MR)端子間にバッテリ電圧をかけたとき、各端子間の導通を点検する。


    4. 基準
      3(BM)⇔4(N.C.)端子間 導通なし
      3(BM)⇔5(+BM)端子間 導通あり
      NG
      ABSモ-タリレ-交換
      OK
      次の手順へ

手順4
ワイヤハーネス点検(スキッドコントロールコンピュータASSY−ABSモータリレー)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. IGスイッチをOFFにして、スキッドコントロールコンピュータASSYのコネクターを切り離し、ABSモータリレーを取りはずす。

  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、スキッドコントロールコンピュータASSYの端子⇔ABSモータリレーの端子間のワイヤハーネスの導通およびボデーアースとの絶縁を点検する。


  3. 基準

    導通点検

    スキッドコントロールコンピュータASSY端子
    ABSモータリレー端子
    基準
    D14(R+)
    1(R+)
    導通あり
    D24(MRF)
    2(MR)
    導通あり

    絶縁点検

    点検端子
    基準
    スキッドコントロールコンピュータASSYD14(R+)、D24(MRF)⇔ボデーアース
    導通なし
      NG
      ワイヤハーネスおよびコネクター修理または交換
      OK
      次の手順へ

手順5
ワイヤハーネス点検(ブレーキアクチュエータASSY−ABSモータリレー)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. IGスイッチをOFFにして、ブレーキアクチュエータASSYのコネクターを切り離し、ABSモータリレーを取りはずす。

  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、ブレーキアクチュエータASSYの1(BM)端子⇔ABSモータリレーの3(BM)端子間のワイヤハーネスの導通およびボデーアースとの絶縁を点検する。


  3. 基準
    端子間・・・・・・・・・・・・・・・・導通あり
    端子⇔ボデーアース間・・・導通なし
      NG
      ワイヤハーネスおよびコネクター修理または交換
      OK
      次の手順へ

手順6
ワイヤハーネス点検(スキッドコントロールコンピュータASSY−ブレーキアクチュエータASSY)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. IGスイッチをOFFにして、スキッドコントロールコンピュータASSYおよびブレーキアクチュエータASSYのコネクターを切り離す。

  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、スキッドコントロールコンピュータASSYの端子⇔ブレーキアクチュエータASSYの端子間のワイヤハーネスの導通およびボデーアースとの絶縁を点検する。


  3. 基準

    導通点検

    スキッドコントロールコンピュータASSY
    ブレーキアクチュエータASSY
    基準
    A6(MR)
    11(MR)
    導通あり
    D1(MT)
    4(MT)
    導通あり

    絶縁点検

    点検端子
    基準
    スキッドコントロールコンピュータASSYA6(MR)、D1(MT)⇔ボデーアース
    導通なし
      NG
      ワイヤハーネスおよびコネクター修理または交換
      OK
      次の手順へ

手順7
スキツドコントロ-ルコンピユ-タASSY点検(R+,MRF,MR,MT)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、スキッドコントロールコンピュータASSYの各端子⇔ボデーアース間の電圧を点検する。

  2. ■ 注 意 ■
    コネクターをスキッドコントロールコンピュータASSYに接続した状態で、ワイヤハーネス側コネクターの裏側から点検する。


    基準値
    点検端子
    測定条件
    電圧値[V]
    D14(R+)⇔ボデーアース
    IGスイッチON
    10−14
    D24(MRF)⇔ボデーアース
    IGスイッチON後、約1.5秒以上経過時
    1以下
    A6(MR)⇔ボデーアース
    IGスイッチON後、約1.5秒以上経過時
    10−14
    D1(MT)⇔ボデーアース
    IGスイッチON後、約1.5秒以上経過時
    1.5以下
    A
    OK
    B
    NG(MT端子のみ)
    C
    NG(R+、MRF、MR各端子のいずれかまたは複数)
      B
      ブレ-キアクチユエ-タASSY交換
      C
      スキツドコントロ-ルコンピユ-タASSY交換
      A
      次の手順へ

手順8
DTC再確認
  1. ダイアグノーシスコードを消去後、再出力する。(要領はXX-XXX 参照)

  2. 異常コード
    正常コード
      B
      異常なし
      A
      スキツドコントロ-ルコンピユ-タASSY点検および交換