DTC P0100/31 エアフロメータ系統

準備品一覧

回路解説

エアフロメータにはプラチウムフィラメントが使用され、構成としてはプラチウムフィラメントから成るヒータとテンパラチャセンサおよび制御回路がハウジング内に組み込まれている。作動としては、エアフロメータハウジングのバイパス流路内にあるヒータが吸入エア通過により冷却され、その温度変化をテンパラチャセンサが検出する方法を用いており、その回路構成はヒータとテンパラチャセンサがブリッジ回路を形成し、ヒータが決められた温度で維持できるよう制御するパワートランジスタの働き(A、Bの電位差)をエアフロメータの出力電圧として計測している。

DTC No.
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
トラブルエリア
P0100/31
1.イグニツシヨンスイツチON
2.エアフロメ−タ回路の短絡または断線
3.3秒以上
4.1トリップ
  • エアフロメータ
  • ワイヤハーネスまたはコネクタ(エアフロメータ系統)
  • エンジンコントロールコンピユータ
□ 参 考 □
DTC P0100/31出力を確認後、S2000を用い、データモニタ画面により、吸入空気量を確認する。

吸入空気量
不具合
約0.0g/s
  • エアフロメータ電源供給回路断線
  • VG回路断線
100.0g/sもしくはそれ以上
  • EVG回路断線

配線図

点検手順

□ 参 考 □
S2000を用いてフリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。

手順1
S2000データ読み取り(吸入空気量)

SST
09991-60101
09991-60300
  1. S2000を使用して吸入空気量を読み取る。

  2. 測定結果:

     
    吸入空気量
    0.0g/s
    100.0g/s以上
      B
      A
      次の手順へ

手順2
インテ-クエアフロメ-タS/A単体点検(電圧点検)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. エアフロメータコネクタを切り離す。

  2. イグニツシヨンスイツチをONにする。

  3. SSTを使用して、エアフロメータコネクタ1(+B)端子−5(E2)端子の電圧を測定する。


  4. 基準値
    9−14V
      NG
      OK
      次の手順へ

手順3
エンジンコントロ-ルコンピユ-タ単体点検(電圧点検)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. エンジンを始動する。

  2. SSTを使用して、アイドリング時のエンジンコントロールコンピユータBコネクタ10(VG)端子−E2間の電圧を測定する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  3. 基準値
    0.5−3V
    □ 参 考 □
    シフトポジションPまたはNレンジ、A/CスイッチOFF状態で点検する。

      OK
      エンジンコントロ-ルコンピユ-タ点検および交換
      NG
      次の手順へ

手順4
ワイヤハーネスまたはコネクタ点検(ECU−エアフロメータ)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. エアフロメータコネクタを切り離す。

  2. エンジンコントロールコンピユータBコネクタを切り離す。

  3. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ3(VG)端子−エンジンコントロールコンピユータBコネクタ10(VG)端子間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  4. 基準
    導通あり
  5. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ2(EVG)端子−エンジンコントロールコンピユータBコネクタ19(EVG)端子間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  6. 基準
    導通あり         
  7. SSTを使用して、エンジンコントロールコンピユータBコネクタ10(VG)端子−ボデーアース間の短絡を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  8. 基準
    導通なし         
  9. SSTを使用して、エンジンコントロールコンピユータBコネクタ19(EVG)端子−ボデーアース間の短絡を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  10. 基準
    導通なし         
      NG
      ワイヤハーネスまたはコネクタ修理または交換
      OK
      インテ-クエアフロメ-タS/A交換

手順5
ワイヤハーネスまたはコネクタ点検(E.F.I.コンピュータリレー−エアフロメータ)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. バツテリマイナスターミナルを切り離す。

  2. エンジンコントロールコンピユータBコネクタおよびDコネクタを切り離す。

  3. SSTを使用して、エンジンコントロールコンピユータEコネクタ16(+B)端子−EFIリレー取り付け用リレーブロックホルダ3端子間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  4. 基準
    導通あり
  5. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ2(EVG)端子−エンジンコントロールコンピユータBコネクタ19(EVG)端子間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  6. 基準
    導通あり  
  7. SSTを使用して、エンジンコントロールコンピユータEコネクタ16(+B)端子−ボデーアース間の短絡を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  8. 基準
    導通なし
  9. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ2(EVG)端子−ボデーアース間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  10. 基準
    導通なし  
    ■ 注 意 ■
    エンジンルームリレーブロツク内E.F.Iリレーホルダにテスタ棒などを当てて測定する場合、強く当てすぎるとホルダ部を損傷するおそれがあるので、注意して行なう。

      NG
      ワイヤハーネスまたはコネクタ修理または交換
      OK
      エンジンECU電源回路点検

手順6
エンジンコントロ-ルコンピユ-タ単体点検

SST
09082-00030
09083-00150
  1. SSTを使用して、エンジンコントロールコンピユータBコネクタ19(EVG)−エンジンコントロールコンピユータBコネクタ18(E2)端子間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  2. 基準
    導通あり     
      NG
      エンジンコントロ-ルコンピユ-タ点検および交換
      OK
      次の手順へ

手順7
ワイヤハーネスまたはコネクタ点検(ECU−エアフロメータ)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. エアフロメータコネクタを切り離す。

  2. エンジンコントロールコンピユータBコネクタを切り離す。

  3. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ3(VG)端子−エンジンコントロールコンピユータBコネクタ10(VG)端子間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  4. 基準
    導通あり
  5. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ2(EVG)端子−エンジンコントロールコンピユータBコネクタ19(EVG)端子間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  6. 基準
    導通あり         
  7. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ5(E2)端子−エンジンコントロールコンピユータBコネクタ18(E2)端子間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  8. 基準
    導通あり         
  9. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ3(VG)端子−ボデーアース間の短絡を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  10. 基準
    導通なし
  11. SSTを使用して、エアフロメータハーネス側コネクタ2(EVG)端子−ボデーアース間の短絡を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  12. 基準
    導通なし         
      NG
      ワイヤハーネスまたはコネクタ修理または交換
      OK
      インテ-クエアフロメ-タS/A交換