DTC P1349/59 VVT制御

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回路解説

VVTシステムは運転状況に応じて、吸気バルブ開閉タイミングを適切時期に制御している。エンジンコントロールコンピユータは吸入バルブの開閉タイミングを適切に調整するために、オイルコントロールバルブ(OCV)を制御し、VVTコントローラを作動させることにより、カムシャフトとクランクシャフト間の相対的な位置を変える。

DTC No.
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
トラブルエリア
P1349/59
1.エンジン回転500ー4000r/min、冷却水温80−110°C
2.目標バルブタイミング±5°に制御できない、もしくは実バルブタイミングが固定状態で可変しない
3.5秒以上
4.1トリップ
  • バルブタイミング
  • オイルコントロールバルブ
  • VVTコントローラASSY
  • エンジンコントロールコンピユータ

配線図

点検手順

□ 参 考 □
S2000を用いてフリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。

手順1
ダイアグコード読み取り

SST
09991-60101
09991-60300
  1. ダイアグノーシスコードを消去する。(要領はXX-XXX 参照)

  2. 走行テストを実施する。

  3. ダイアグノーシスコードを確認する。(要領はXX-XXX 参照)


  4. 点検結果
    P1349/59が再出力される
    P1349/59は再出力されない
    □ 参 考 □
    DTC P1349/59はエンジンオイル内の異物のかみこみにより、短時間で正常復帰した場合にも出力される。この場合エンジンコントロールコンピユータにより、異物を排出するように制御されているので、上記シユミレーシヨンテスト実施後のダイアグノーシスコード確認時にP1349/59が再出力されなければ、VVT制御システムは問題ない。またエンジンオイル内の異物もオイルフイルタで回収されるため問題ない。

      B
      システム正常
      A
      次の手順へ

手順2
ラフアイドルまたはエンストしているか点検
      NG
      OK
      次の手順へ

手順3
バルブタイミング点検
  1. タイミング点検

    1. タイミングベルトカバーNo.3を取りはずす。

    2. クランクシャフトプーリーの切り欠きを0°位置に合わせ、No.1シリンダー圧縮上死点に合わせたとき、カムシャフトタイミングプーリとタイミングベルトカバーNo.4の合わせマークが合っていることを確認する。

      NG
      バルブタイミング調整
      OK

手順4
S2000アクティブテスト実施(VVT制御)

SST
09991-60101
09991-60300
  1. S2000をDLC3に接続する。

  2. エンジン停止状態でイグニッションスイッチをONにする。

  3. S2000を画面の表示に従い、アクティブテストモードにセットする。

  4. OCVを作動させたときの、エンジン回転数を点検する。


  5. 基準
    通電時(OCVが作動する)
    エンスト、ラフアイドルになる
     非通電時(OCVが作動しない)
    通常のアイドル回転数
    □ 参 考 □
    DTC P1349/59はエンジンオイル内の異物のかみこみにより、短時間で正常復帰した場合にも出力されます。この場合エンジンコントロールコンピユータにより、異物を排出するように制御されていますので、VVT制御システムは問題ない。またエンジンオイル内の異物もオイルフイルタで回収されるため問題ない。

      OK
      システム正常
      NG
      次の手順へ

手順5
カムシヤフトタイミングオイルコントロ-ルバルブASSY単体点検(要領はXX-XXX 参照)
      NG
      カムシヤフトタイミングオイルコントロ-ルバルブASSY交換
      OK
      次の手順へ

手順6
バルブタイミング点検点検(手順3でバルブタイミング点検を行っている場合は手順7へ)
  1. タイミング点検

    1. タイミングベルトカバーNo.3を取りはずす。

    2. クランクシャフトプーリーの切り欠きを0°位置に合わせ、No.1シリンダー圧縮上死点に合わせたとき、カムシャフトタイミングプーリとカムシャフトベルトカバーNo.4の合わせマークが合っていることを確認する。

      NG
      バルブタイミング調整
      OK
      次の手順へ

手順7
カムシヤフトタイミングプ-リ単体点検
  1. タイミングベルトを取りはずし(要領はXX-XXX 参照)

  2. シリンダヘッドカバNO.1およびNO.2を取りはずす。

  3. カムシャフトタイミングオイルコントロールバルブを取りはずす。

  4. カムシャフトタイミングプーリ(レフト)を可変範囲内{30°(60°CA)}で左右回転することを確認する。

      NG
      カムシヤフトタイミングプ-リ交換
      OK
      次の手順へ

手順8
オイルコントロ-ルバルブフイルタ単体点検
  1. ユニオンボルト取りはずし。

  2. オイルコントロールバルブフイルタ取りはずし、メツシユ部に異物等の付着がないことを確認する。

  3. 新品のガスケツトを介してユニオンボルトを締め付ける。


  4. 基準値
    T=55N・m{561kgf・cm}
      NG
      オイルコントロ-ルバルブフイルタ交換
      OK
      次の手順へ

手順9
ダイアグコード読み取り

SST
09991-60101
09991-60300
  1. ダイアグノーシスコードを消去する。(要領はXX-XXX 参照)

  2. 走行テストを実施する。

  3. ダイアグノーシスコード P1349/59が再出力されるかを確認する。(要領はXX-XXX 参照)


  4. 点検結果
    P1349/59が再出力される
    P1349/59は再出力されない
    □ 参 考 □
    DTC P1349/59はエンジンオイル内の異物のかみこみにより、短時間で正常復帰した場合にも出力される。この場合エンジンコントロールコンピユータにより、異物を排出するように制御されているので、上記シュミレーシヨンテスト実施後のダイアグノーシスコード確認時にP1349/59が再出力されなければ、VVT制御システムは問題ない。またエンジンオイル内の異物もオイルフイルタで回収されるため問題ない。

      B
      システム正常
      A
      システム正常