DTC    B1411/11    内気センサ故障

準備品一覧


回路説明


クーラサーミスタ(内気センサ)はインストルメントパネルに取り付けられており、車室内温度を検出し、ヒータ&エアコンディショナーの“AUTO”制御を行っている。クーラサーミスタ(内気センサ)の抵抗値は、車室内温度の変化に伴い変化し、車室内温度が低いほど抵抗値は大きくなり、逆に車室内温度が高いほど抵抗値は小さくなる。エアコンディショナアンプリファイヤASSYはクーラサーミスタ(内気センサ)に電圧(5V)を出力し、クーラサーミスタの抵抗値の変化に伴う電圧の変化を読み取っている。


DTC No.
診断内容
  1. 診断条件
  2. 異常状態
  3. 異常期間
点検部位
B1411/11
  1. なし
  2. クーラサーミスタ回路のオープン(断線)またはショート(短絡)
  3. なし(現在故障)、連続して8.5分以上(過去故障として記録)
  1. クーラサーミスタ(内気センサ)
  2. ワイヤハーネスおよびコネクター(エアコンディショナアンプリファイヤASSY←→クーラサーミスタ(内気センサ)間)
  3. エアコンディショナアンプリファイヤASSY


回路図



E103345J03



点検手順

手順1TaSCAN-データ読み取り(内気センサ)
SST
09991-70200  
  1. SST(TaSCAN)を使用して、画面表示に従って“ECUデータモニター”画面を表示させ、コンピュータデータを点検する。

    基準
    内気センサ周辺温度と同じ値を表示


    [診断メニュー画面:ボデー→A/C→ECUデータモニター] 
    項目名
    [項目記号]
    点検条件
    参考値
    内気センサ
    [THI]
    -
    1. -6.5←→57.25°Cの範囲で表示
    2. オープン(断線)時:(-6.5°C)を表示
    3. ショート(短絡)時:(57.25°C)を表示



OK
エアコンディショナ アンプリファイヤASSY点検および交換
NG


手順2クーラ サーミスタ単体点検(内気センサ)
SST
09082-00030  
09083-00150  
  1. クーラサーミスタのコネクターを切り離す。



    E105412J01
  1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、コネクター1(THR)端子←→2(GND)端子間の抵抗を点検する。

    基準値

    センサ温度
    基準値
    10°C
    3.00-3.73kΩ
    15°C
    2.45-2.88kΩ
    20°C
    1.95-2.30kΩ
    25°C
    1.60-1.80kΩ
    30°C
    1.28-1.47kΩ
    35°C
    1.00-1.22kΩ
    40°C
    0.80-1.00kΩ
    45°C
    0.65-0.85kΩ
    50°C
    0.50-0.70kΩ
    55°C
    0.44-0.60kΩ
    60°C
    0.36-0.50kΩ

    ■ 注 意 ■
    1. 温度センサ部を触ると体温が影響して、正しい判断ができないため、センサの点検時はコネクター側を持って行う。
    2. センサを雰囲気温度になじませてから点検を行う。



NG
クーラ サーミスタ交換
OK


手順3ワイヤハーネスおよびコネクター点検(クーラサーミスタ(内気センサ)←→エアコンディショナアンプリファイヤASSY間)

□ 参 考 □
点検要領および注意事項は参照

SST
09082-00030  
09083-00150  
  1. エアコンディショナアンプリファイヤASSYのコネクターを切り離す。



    E105423J01
  1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、車両ワイヤハーネスの各コネクター端子間の導通およびGNDショート(短絡)を点検する。(端子配列は参照)
    測定箇所 
    エアコンディショナアンプリファイヤASSY側
    端子番号(端子記号)
    クーラサーミスタ側
    端子番号(端子記号)
    A16(TR)
    1(THR)
    A19(SG-1)
    2(GND)

    基準
    各端子間の導通があり、GNDショートしていない



NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

エアコンディショナ アンプリファイヤASSY点検および交換