ABS & トラクッション アクチュエータ ASSY  取り付け

準備品一覧



1. ABS & トラクッション アクチュエータ ASSY取り付け
  1. ナット2個で、アクチュエータASSYをアクチュエータブラケットASSYに取り付ける。

    基準値
    T = 5.4 N・m{ 55 kgf・cm }

    ■ 注 意 ■
    1. 新品のアクチュエータASSYにはブレーキフルードが充填してあるため、ブレーキチューブを接続するまでホールプラグをはずさない。
    2. アクチュエータボルトホルダの位置決めの突起を、アクチュエータブラケットASSYの位置決め爪の間に挿入する。
    3. アクチュエータブラケットASSYの位置決めピンを、アクチュエータASSYのクッションに挿入する。



2. ABS&トラクションアクチュエータASSY W/ブラケット取り付け


    C102802
  1. アクチュエータASSY W/ブラケットを車両左側からボデーに取り付ける。

    ■ 注 意 ■
    ブレーキチューブを曲げたり、破損させない。

  2. ボルト2本およびナットで、アクチュエータASSY W/ブラケットをボデーに取り付ける。

    基準値
    T = 19 N・m{ 195 kgf・cm }



  3. G033521
  4. フレキシブルホースをスパナで固定し、ユニオンナットレンチ(10mm)を使用して、ブレーキチューブNo.2をフレキシブルホースに接続する。

    基準値
    T=15N·m{155kgf·cm}(規定締め付けトルク)
    T'=14N·m{143kgf·cm}(ユニオンナットレンチおよびトルクレンチ230F使用時の読み)

  5. グロメットをボデーに取り付ける。

    ■ 注 意 ■
    グロメットが確実にボデーに取り付いていることを確認する。



  6. C102804J01
  7. ユニオンナットレンチ(10mm)を使用して、ブレーキチューブ6本をアクチュエータASSYに接続する。

    基準値
    T=15N·m{155kgf·cm}(規定締め付けトルク)
    T'=14N·m{143kgf·cm}(ユニオンナットレンチおよびトルクレンチ230F使用時の読み)

  8. コネクターを接続し、ロックレバーをロックする。

    ■ 注 意 ■
    ロックレバーが確実にかかっていることを確認する。



3. ブレーキ マスタ ウィズ プレート シリンダ取り付け


    C104802J01
  1. 新品のOリングをマスタウイズプレートシリンダに取り付ける。

  2. マスタウイズプレートシリンダをブレーキブースタASSYに挿入する。

  3. ハーネスクランプブラケットを介して、ナット2個でマスタウイズプレートシリンダを取り付ける。

    基準値
    T = 12.5 N・m{ 127 kgf・cm }

    ■ 注 意 ■
    ハーネスクランプブラケットのツメ部が確実にマスタウィズプレートシリンダにかかっていることを確認する。



  4. C104801
  5. ユニオンナットレンチ(10mm)を使用して、ブレーキチューブ2本をマスタウイズプレートシリンダに接続する。

    基準値
    T=15N·m{155kgf·cm}(規定締め付けトルク)
    T'=14N·m{143kgf·cm}(ユニオンナットレンチおよびトルクレンチ230F使用時の読み)

  6. ウォーニングスイッチコネクターをリザーバに接続する。



4. エンジンルーム リレーブロック NO.3取り付け


    C101604
  1. ボルトおよびナットで、リレーブロックNo.3をボデーに取り付ける。

    基準値
    T = 12.5 N・m{ 127 kgf・cm }



5. フロントタイヤRH取り付け
基準値
T = 103 N・m{ 1050 kgf・cm }


6. ブレーキフルード補充


    C104795
  1. ブレーキフルードの缶を、リザーバの上に逆さにして立てる。

    ■ 注 意 ■
    1. 缶の中に十分な量のブレーキフルードが入っていることを確認する。
    2. 補充の際、マスターシリンダASSY上部のリザーバが十分満たされたことを確認した後、作業を行う。



7. ブレーキマスタシリンダエア抜き


    C104796
  1. エンジンルームリレーブロックNo.3を切り離す。(VSC付き車)(要領は参照)

  2. ユニオンナットレンチ(10mm)を使用して、ブレーキチューブ2本をマスタシリンダから切り離す。

  3. ゆっくりとブレーキペダルを踏み込み、その状態を保持する。



  4. C104797
  5. 指でチューブ穴をふさぎ、ブレーキペダルを放す。

  6. 指を放してゆっくりとブレーキペダルを踏み込んで保持し、再びチューブ穴をふさいでブレーキペダルを放し、これを3、4回繰り返す。

  7. ユニオンナットレンチ(10mm)を使用して、ブレーキチューブ2本をマスタシリンダASSYに接続する。

    基準値
    T=15N·m{155kgf·cm}(規定締め付けトルク)
    T'=14N·m{143kgf·cm}(ユニオンナットレンチおよびトルクレンチ230F使用時の読み)

  8. エンジンルームリレーブロックをNo.3取り付る。(VSC付き車)(要領は参照)



8. ブレーキ系統エア抜き
  1. ビニールチューブをブリーダプラグに接続する。

  2. ブレーキペダルを数回踏み込んで、ブレーキペダルを踏んだままブリーダプラグをゆるめる。

  3. ブレーキフルードが出てこなくなった時点で、ブリーダプラグを締め付け、ブレーキペダルを放す。

  4. ブレーキフルードの中のエア混入がなくなるまで繰り返す。

    基準値
    T = 11 N・m{ 110 kgf・cm } (ブリーダプラグ)

  5. 同様にして、各ホイールのブレーキラインからエアを抜く。



9. ABS & トラクッション アクチュエータ ASSYエア抜き

■ 注 意 ■
  1. 通常のブレーキ系統エア抜き実施後、適切なブレーキペダルの高さおよび感触が得られ無い場合は、エアが混入しているおそれがあるため、再度以下のエア抜きを実施する。
  2. SST(TaSCAN)を使用しないでエア抜きを行うと、障害や事故につながるおそれがあるため、必ずSST(TaSCAN)を使用する。

  1. イグニッションスイッチをOFFにして、ブレーキペダルを20回以上踏み込む。

  2. イグニッションスイッチをOFFのまま、DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。

    SST
    09991-70200  

  3. イグニッションスイッチをONにする。

    ■ 注 意 ■
    エンジンは始動しない。

  4. SST(TaSCAN)の電源スイッチをONにして、“メニュー(作業サポート)”→“ABS·VSC·ECB”→“エア抜き”を選択し、実行する。

  5. アクチュエータ内吸入系エア抜き

    ■ 注 意 ■
    アクチュエータ内吸入系のエア抜きは、車輪右側の2輪(前輪および後輪)で行う。


    1. SST(TaSCAN)のメニュー画面で、吸入系エア抜きを選択し、実行する。

    2. 右前輪のブリーダプラグをゆるめる。

    3. SST(TaSCAN)を操作して、アクチュエータを作動させる。

      □ 参 考 □
      1. アクチュエータ保護のため、4秒で自動的に停止する。
      2. ブレーキペダルは開放しておく。

    4. SST(TaSCAN)の画面で作動停止を確認する。

    5. ブリーダプラグを仮締めする。

    6. エアが完全に抜けるまで、アクチュエータ内吸入系エア抜きの‘ブリーダプラグをゆるめる’から‘ブリーダプラグを仮締めする’までの手順を繰り返し行う。

    7. ブリーダプラグを締め付ける。

      基準値
      T = 11 N・m{ 110 kgf・cm }

    8. 右後輪に対して、右前輪と同様の手順で作業を行う。

  6. アクチュエータ内減圧系エア抜き

    ■ 注 意 ■
    アクチュエータ内減圧系のエア抜きは、すべての4輪に対して、各車輪ごとに行う。


    1. SST(TaSCAN)のメニュー画面で減圧系のエア抜きを実行する。

    2. 右前輪のブリーダプラグをゆるめる。

    3. SST(TaSCAN)の操作によりアクチュエータを作動させ、同時にブレーキペダルを奥まで踏み込み、保持する。

      ■ 注 意 ■
      1. このときブレーキペダルの踏力は重いが、ブリーダプラグからブレーキフルードが出てくるまで踏み込む。
      2. ブレーキペダルは踏み込んだまま保持し、ペダリングはしない。

      □ 参 考 □
      ソレノイド保護のため、4秒で自動的にアクチュエータを作動停止する。また、連続して作動させる場合、20秒以上の間隔をあける。

    4. ブリーダプラグを締め付けて、ブレーキペダルを放す。

    5. エアが完全に抜けるまで、アクチュエータ内減圧系エア抜きの‘ブリーダプラグをゆるめる’から‘ブリーダプラグを締め付けて、ブレーキペダルを放す’までの手順を繰り返し行う。

    6. ブリーダプラグを締め付ける。

      基準値
      T = 11 N・m{ 110 kgf・cm }

    7. 他の3輪に対して、右前輪と同様の手順で作業を行う。

  7. 再度、ブレーキペダルのペダリングによる通常のブレーキ系統エア抜きを行う。

    ■ 注 意 ■
    エア抜きは4輪すべてに対して、各車輪ごとにエアが完全に抜けるまで繰り返し行う。



10. ブレーキフルード量点検
  1. ブレーキフルードの量を確認し、必要であればリザーバのMAXの位置まで補充する。



11. ブレーキフルード漏れ点検


12. ダイアグノーシスコード消去
要領は参照


13. ヨーレートセンサ0点取得
要領は参照


14. テストモード点検(VSCセンサチェック)
要領は参照


15. ブレーキアクチュエータアクティブテスト
  1. 点検前準備

    1. IG OFFでSST(TaSCAN)をDLC3に接続し、エンジンを始動する。

      SST
      09991-70200  

    2. SSTの電源をONにして、“メニュー(診断)”→“シャシ”→“ABS·VSC”→“アクティブテスト”を選択する。

  2. アクチュエータモータ作動点検

    ■ 注 意 ■
    モータ保護のため、モータを5秒以上駆動しない。連続して作動させる場合は、20秒以上の間隔を空ける。


    1. モータリレーをONにし、モータ作動音を点検する。

      基準
      モータの駆動音がする

    2. モータリレーをOFFにする。

    3. ブレーキペダルを一定の力で踏み込んだまま15秒間保持し、ブレーキペダルの状態を点検する。

      基準
      ペダルが入り込まない

    4. ブレーキペダルを踏み込んだままモータリレーをONにし、ブレーキペダルの状態を点検する。

      基準
      ペダルに脈動がない

    5. モータリレーをOFFにして、ブレーキペダルを離す。

  3. ソレノイド作動点検

    ■ 注 意 ■
    1. モータおよびソレノイド保護のため、モータおよびソレノイドを5秒以上駆動しない。連続して作動させる場合は、20秒以上の間隔を空ける。
    2. 各ソレノイドのアクティブテスト作動時間は約2秒であり、自動的にOFFになる。
    3. 減圧弁のみ単独で作動させた状態で、ブレーキペダルを踏み込まない。
    4. 指示のないソレノイドをONにしない。


    1. ブレーキペダルを踏み込み、そのまま保持する。

    2. SFRHとSFRRのソレノイドを同時にONし、ブレーキペダルの状態を点検する。

      基準
      ペダルが入り込まない

    3. SFRHとSFRRのソレノイドがOFFになったときのブレーキペダルの状態を点検する。

      基準
      ペダルが入り込む

    4. モータリレーをONにし、ブレーキペダルの状態を点検する。

      基準
      ペダルが戻される

    5. 同様にして、他の車輪のソレノイドを点検する。

      □ 参 考 □
      フロント右(SFRH、SFRR)、フロント左(SFLH、SFLR)、リヤ右(SRRH、SRRR)、リヤ左(SRLH、SRLR)