準備品一覧

回路説明

1. クランクポジションセンサシステムは、クランクアングルセンサプレートとピックアップコイルで構成されている。クランクアングルセンサプレートには上死点検出用に2歯欠歯した34個の凸部があり、クランクシャフトに取り付けられている。NEシグナルセンサはエンジン1回転につき34回の信号を出力する。エンジンコントロールコンピュータはG2信号を基に気筒判別を、またNE信号によりクランクシャフト角とエンジン回転数を検出する。
   

回路図

点検手順

□ 参 考 □

1. SST(TaSCAN)を使用して、フリーズデータを読み取る。フリーズデータには、不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートを行う際に役立つ。
   
2. 最初にDTC　P0335/12、P0335/13、P0339/13のトラブルシュートを行い、不具合箇所が見つからない場合はメカニカルシステムの不具合が考えられる。
   

SST

09991-70200  

□ 参 考 □

SST(TaSCAN)のオシロスコープ機能を使用することにより、エンジンコントロールコンピュータ←→クランクポジションセンサ間の機能点検を実施することができる。

1. SST(TaSCAN)をエンジンコントロールコンピュータのコネクタA32(NE+)←→A31(NE-)端子間に接続する。(端子配列は参照)
   

2. SST(TaSCAN)をオシロスコープ機能にセットする。
   

   
   
   
   
   

   項目	内容
   測定端子	CH1:VV1+←→VV1- CH2:NE+←→NE-
   計器セット	5V/DIV、20ms/DIV
   条件	アイドル回転時

   □ 参 考 □

   1. エンジン回転数が高くなるにつれ各振幅は大きくなる。
      
   2. エンジン回転数が高くなるにつれ各周期は短くなる。
      
   3. ノイズによりダイアグコードを検出することがある。
      

OK	エンジン コントロール コンピュータ交換

NG

SST

09082-00030  
09083-00150  

1. 抵抗点検
   

   
   
   

   1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗を測定する。
      

      基準値

      1630-2740Ω(冷間時)
      1630-2740Ω(温間時)
      

      ■ 注 意 ■

      文中の冷間時、温間時とは点検する部位本体の温度を示す。また、温度設定範囲を冷間時(20±30°C)、温間時(75±25°C)とする。

NG	クランクポジションセンサ交換

OK

SST

09082-00030  
09083-00150  

1. エンジンコントロールコンピュータのコネクタAおよびクランクポジションセンサのコネクタを切り離す。
   

2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、エンジンコントロールコンピュータの車両側コネクタ←→クランクポジションセンサの車両側コネクタ間の導通および短絡を点検する。(端子配列は参照)
   

   
   
   
   
   

   基準

   
   

   
   

   測定端子(端子名) エンジンコントロールコンピュータ←→クランクポジションセンサ	基準
   A32(NE+)←→1(NE+)	導通があり他の端子間およびボデーアース間と短絡がないこと
   A31(NE-)←→2(NE-)	導通があり他の端子間およびボデーアース間と短絡がないこと

NG	ワイヤハーネスまたはコネクタ修理または交換

OK

1. クランクポジションセンサのボルトの締め付け、取り付け状態を点検する。
   

NG	センサ取り付け部修理または交換

OK

1. クランクシャフトのクランクアングルセンサプレートの凹凸部および取り付け状態を点検する。
   

NG	クランクシャフト修理または交換

OK
エンジン コントロール コンピュータ交換